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出向く医療

 「出向く医療(巡回診療や訪問診療など)」は、津川病院と阿賀町立診療所が連携して行っている特色ある取り組みです。そして「集める医療」(入院および外来診療)と「出向く医療」のバランスがとれて初めて阿賀町における地域医療が達成されると考えています。
 阿賀町の高齢化率は、平成26年10月現在44.3%で県下一高い数値でした。120ある行政区の多くは山間部にあって高齢者の独居や老々世帯も多く、交通条件の悪さや足腰が悪いといった事情から医療機関への受診は容易ではありません。その結果対応が後手に回り、寝たきり状態に陥りやすい、あるいは合併症などのため長期入院になりやすいのではないかと思われます。高齢者の生活機能は慢性疾患の急性増悪を繰り返しながら次第に低下していきますが、適切な医療・介護の介入により在宅において元気に長生きできると考えられます。そのため、病状が悪化する前に医療サービスを開始することで寝たきりが予防でき、ひいては介護負担の軽減にもつながるのでははないかと考え、巡回診療や訪問診療に取り組んできました。
 このうち、巡回診療は昭和49年、当時の津川保健所が中心となり、降雪期に交通手段がない無医地区の医療を確保するため、旧上川村室谷地区を対象に村の看護師と津川病院との間でファクシミリを使った情報交換により薬を投与したへき地診療が始まりで、その後対象地区が拡大されました。平成元年には降雪期だけでなく、月一度当院から出向いて診療を行なうへき地巡回診療へと切り替わりました。津川病院は平成4年にへき地中核病院の指定(平成15年からへき地医療拠点病院に指定変更)を受け、旧上川村に加え旧鹿瀬町で巡回診療を実施してきましたが、平成17年東蒲原4町村が合併して阿賀町が誕生したのを機に、巡回診療を順次阿賀町立診療所に移行し、平成22年には完全に町に移行して現在に至っています。
 また、訪問診療、訪問看護は、津川病院と阿賀町とが主に対象地区を分担のうえ連携して取り組んでいます。さらに津川病院では、平成24年に「機能を強化した在宅療養支援病院」の認定を受け、24時間の緊急の往診や訪問看護、在宅看取りを実施しています。病状悪化が見込まれる場合には、在宅から入院治療に移行もできるという環境が整えられていれば、家族は大きな不安なく在宅で患者を看ることができるのではないかと思います。
 平成24年度のデータでは、巡回診療(町立診療所)と訪問診療(当院及び町営診療所)の延べ利用者数は、津川病院の入院及び外来の延べ患者数の約1割に相当し、阿賀町においては「出向く医療」の需要が多いということを示しており、町立診療所と当院の連携が不可欠です。
 また、出向く医療の一環として、平成20年度からは津川病院の医療スタッフが中心となって夜間に町内の集落に出向き、住民に自らの健康を守るという意識を持ってもらうためのミニ医療講座をしたり、地域医療に関する意見交換をしたりするナイトスクールを開催しています。平成26年12月現在で延べ開催92回、参加者は3,000人を超えました。
 (「出向く医療」に関心のある方は、「医学関係者向け」から「津川病院取材記事」にお進みください。) 

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